フランスの作家サン=テグジュペリはこう言いました。「追加するものがなくなったときでなく、取り除くものがなくなったとき、それが完璧になるということである」。完璧への道のりは、終わりが無いということを思い出させてくれる興味深い言葉です。しかし、完璧を追求することは健全なことなのでしょうか?追求することで、目標に向かって動き出すきっかけになるかもしれませんが(良いことです!)、度を過ぎると私たちは麻痺してしまいます。そろそろ完璧を目指すことをやめて、代わりに前を向くことに集中してみませんか?

まずは、自分が何に直面しているのかを理解することから始めましょう。完璧主義者の振る舞いにはいくつかの特徴があります。”完璧”は(完全に)達成可能であるという信念、自分自身、また時には他人に対しての非常に高い達成不可能な期待を抱いていることです。また、オールorナッシングの考え方を持っている極端な人もいます。ほぼ完璧ではダメなのです。もしあなたが、目標ではなく恐怖心で動かされているのであれば、それが自分のためになっているかどうか、考え直してみるべきかもしれません。

この痛々しいほどの要求とムードを壊す複合物は、失敗の原因にもなります。非現実的な目標や期待に固執していては、結果に満足できるはずがありません。そこで疑問に思うのは、健康的な完璧主義というものは存在するのか?ということです。

「完璧主義は極端になると、自分が思い描いた結果以外のものが見えなくなるトンネルのような狭い視野に陥り、成長を阻害し代替案やフィードバックまでもを妨げてしまいます。しかし健全な量であれば、どんな分野であっても良い部分を見ようとし、また自分ができると思っていることのベストを掴もうとする強い意志につながります。秘訣は、健康的なバランスを維持する方法を知る、ということです」-フィリッペ・テシューゴ、シニア2Dグラフィックアーティスト、バーバエンターテイメント

失敗への恐れや、絶え間ない自己批判、不安を糧にする先延ばし癖を克服するには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、そのヒントをいくつかご紹介します。

  • 過大評価せず、現実的な目標を立てる。
  • ”〜しておけば良かった”と後悔する癖を辞め、自分の判断を信じる。
  • 締め切りを守ることは大切。常に”もっとうまくやれたかも”はつきまとう。
  • 自分が失敗することを許容する。これは大切!
  • 大小のさまざまな成功を祝う。成功体験を積み重ねよう。

マグノパスのシニアテクニカルデザイナー、サリー・スレード氏によると、ここでかけられる良い言葉は「完了は完璧よりも勝る。これはアーティストや起業家、そして私自身へのアドバイスです!」とのこと。完璧主義はあなたの味方ではありません。”完璧”に到達することはありませんし、仮に完璧にたどり着けたとしても、周りのみんながそうだと同意するでしょうか?未来のあなたもそう思えるでしょうか?思い切って大胆ではちゃめちゃな行動を取ることを恐れてはいけません。成長の物語は親しみやすく、誰もが負け犬を愛しています。私たちは皆、どこかでスタートしているのだから、初めから始めてみましょう」

何か心に響くものがありましたか?自分の中に完璧主義者の特徴がいくつか当てはまりましたか?多くの人が”はい”と答えるでしょう。しかしそうであっても、がっかりしないでください。みんな同じです。大切なのは、一歩ずつ前に進んでいくことです。自分に役立つ限り、完璧主義を取り入れてください。しかし、進歩を妨げるようになったら、その束縛を緩める時です。

ぜひ、不完全さを受け入れてみてください。そこで生まれる自由からどんな素晴らしい魔法が起こるかわかりません。そして、"完璧 "という言葉を取り除いてみると、”うまくいった!完了!”という類語の良さがわかるでしょう。その負け犬の良さについては、多くのことを語ることができるでしょう。